ハサミを自分で研ぐ理美容師はどのくらいの割合なんだろう??
ワタクシは自分で研ぐ派なんです。料理人でも自分の包丁は研ぐと思うのですよ。大工さんでもノコギリの目立てしたり・・・時代と共に変わってきていますし、一部の道具は交換式、替刃式になっている物もありますけど。
ワタクシはどちらかと言えば古いタイプの人になるんだろうね。
特に女性の美容師や若い人達は案外と道具に対する意識が薄いような気がします。
髪を切る技術は大事です。ですがそれを可能とする道具も大事。道具のメンテを業者に任せるのも一つの方法ですが、やはり自分の手足になるものですから手入れも自分で出来る範囲ですれば愛着も一入。
ハサミを研ぎに出す事もありますが納得いく場合ばかりでもないのですね。自分ですれば自分に合わせた微調整も可能となる。それに切れ味に不満が出ればいつでも手直しできる。
出来るようになるまで失敗もあったけどこれも勉強のうちです。
人により研ぐ頻度は仕事量やハサミの材質にもよるけど、ワタクシは奇数月、2カ月毎と決めている。
最高の状態は研ぎから1週間目位になると刃がほんの少し角が取れて丸くなり2,3,4週目辺りが一番良い感じるかな。それを過ぎると少しづつ切れ味が下り坂になる。3か月もすると力の必要なハサミになっていて腱鞘炎になりやすくなる。
これが少しづつ変化してくるので案外、気付いてない職人が多い。
ハサミを研いだ後の仕事は切れ味の変化があり、仕事もいくらか捗り楽しい。
仕事のハサミもピンキリの値幅でそれこそ安いハサミを次々代える人もいるし、高価な物を長く使う人もいる。それはその人のスタンスの問題。
価格で何が違うの?って思う人もいると思うが、装飾やデザイン特殊なハサミ、ブランド力などの要因以外でワタクシが大きいのは素材だと思う。
例えば1万のハサミと10万のハサミ。買った瞬間の切れ味はそんなに変わらない。どちらも良く切れる。キャリアを積めば安いのと高いのを持って比べれば言葉で言いにくいニュアンス的な事が分かるが、一番の違いは切れ味の持続性だと思う。
硬い素材は加工が難しい。柔らかい素材は逆。硬い素材は太い髪に負けない。柔らかい素材は太い髪に負けないように人の力をより必要とする。それを使い続けると切れ味の落ち方の差は驚くほど違う。
良いハサミは長切れするって事。メンテの回数も少なくて済む。
柔らかいハサミは鋼も歪が出やすい・・・・まぁ簡単に書けばそんなとこなんだけどね・・・
めっちゃ道具は大事です。
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