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地域のコミュニティからの独立 その8

現役世代ってのは仕事を中心に考えざる得ない。サービス業に土日祝日はあまり関係ない。地域のイベントや共同作業ましてや役回りの人は通常、休みの一部を割いて負担する。

 

決まり事や順番だから仕方ないが、その為に仕事を割いてしなきゃいけない人と休みを割く人と生活の影響度合いは格段に前者が大きい。まして代わりのいない個人営業のお店なら休むとその日の収入減だけで済むってわけではない。それが機でその後に影響が出る場合が十分ある。前回の役回りの時は岐阜の弟に帰省してもらい一部をお願いしたが、こんな事は毎回できないし、この役の仕事を外部発注して部外者にお願いするのも違う気がするし、それをやると他の人もそれに倣う必要が出てくる。体の動かない高齢者や施設入居者も住民票がココにあれば役回り対象外で無くなるようになり金銭だけを消費する必要に迫られる。それの依頼や金銭も支払えたら良いが出来ない人も多いし、出来たとしてそれはもう地域の仕事では無くなるような気がする。

 

もしそんな状況下でお客さんもあまりなく、繋がりのない孤独な環境の場合、今回の決断は間違いであろうか?

 

過疎が進もうが不便だろうが寿命がある限り生きていくには違いなく、特に自営業者のベースとなるのは仕事であり、その仕事に退職はない。辞める時は体が動かないなどの事情が出来たか、金銭等の心配がなくなったりした時など。

 

心のよりどころも仕事もない場所を安住の地にして良いのか?人の寿命はそんなに長くない。時間があるなら我慢や方法もあるが、時間は限られている。もうワタクシ自身も中年だ。同世代の多くはこの地を離れてしまっている。

 

折しも地域の小学校は今年度末に廃校なり、今後加速度的に過疎っていくのは想像しがたくない。また古くからのお客さんでもある義理堅い方々が年齢的この世を次々と去りつつある。過疎の問題が無いとしても、こんな状況から地域のお客さんが再び多く来店する、顧客になる事は難しいだろう。仮にそうなったとしても生活できるレベルまで売り上げが回復するのは困難である。

 

地域から無いものと思われている店は勝手な時だけ負担を迫られる。もちろん愛着が無いわけではないし、過去には良い事もあった。住民のすべての部分が腹立たしいわけではないし、よくある話だが個人で話した場合には問題ない。しかし概ね今は良い事、メリットがココで見つけられない。母親の寿命もある・・・

 

 

リニューアルしてようやくネット経由で来店されるお客様が少しづつだが出てきた。訪問事業も会社のバックUPやケアマネージャーさんとの繋がり、口コミで何とか仕事になりつつあるし、これからの仕事でもある。そしてソレはご近所のおかげではない。こちらもあえて宣伝しない。

 

最近はあんな暇な店がなんでいけるんだろう?近所の人も行かないのにと思っているみたいだ・・・そりゃこっちは休み無しで働いてるんだもの。

 

父親が遺産でも残してくれたとも思ってるかもしれない。この田舎でもバブルはあったからな。でも実際はリフォーム前の店舗住宅だけで特に金銭も無かったんだ・・・

 

お客様も訪問仕事の後だったり夕方以降の人もあったりで来店される頃には住民はすでに外に家中。田舎の夜は早い。休みは外部仕事だし、訪問の仕事もやってる事に気づいてないんだろう。

まだまだしんどいけどココで意地でも形にしてやる!と今は思ってる。ただし住民としてではないが。

 

~つづく~